暑かった夏の日

中学校2年生の夏。神社の裏に呼び出された事がありました。僕の大好きだったHさんとIさんだった。なぜだか雲行きが怪しかった。僕の好きなHさんではなく、Iさんが僕に告白しようとしている。何か言おうとしているが、なかなか言い出さない。何を言おうとしているかは分かる、「つき合ってください」と。

それにIさんは遠くの町へ引越してしまう。僕は「引越しても電話するよ」と言い、Iさんとは別々の人生を進む事となりました。

後から聞くと、その子はもの凄く綺麗になったらしい。あるある話ですよね。

僕は東京都板橋区の塾に通っていまして、その頃は自分で言うのもなんですが、結構モテました。埼玉の中学校でそれなりにモテたのですが、東京の塾でもよく告白されました。その塾で2対2のカップルになる事があり、塾の帰りによく遊びました。

1人は、菊池桃子さん似の超可愛い子でした。もう1人もとっても綺麗な子で、一緒に遊んでいた男子たちも超面白くて、いいヤツでした。

塾では、もう2人の男友達のJというヤツとKという3人で、よくツルんでいました。3人ともバカで、テストの時はいつもカンニングしていました。僕はカンニングさせたら日本一だと思います。(笑)

塾に行くと言っても、ただ遊びに行くだけでした。親に申し訳ない、バカな僕。幸せな時は長く続きませんでした。いつの間にか、雲行きが怪しくなっていました。2人の女の子たちは、僕らが思っていた相手とは、別々の方を好きになってしまっていたのです。当時、流行っていたキンチャクを制作してもらっていて、楽しみにしていたのに……。

ある日、塾の窓から「ハイ」と僕が好きではなかった子がキンチャクを差し出してきて、ニコニコしていた。そのまま、この恋は終わってしまいました。

数年後、写真を現像しに行った時に、写真屋さんで再会しました。あまりにも美しくなっていて、目も合わせられませんでした。あるある話、その2でした。

※本記事は、2022年2月刊行の書籍『うつ病バンザイ! 』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。