ゴーレム効果とは

教師が期待しないことによって学習者の成績が下がることは、ゴーレム効果と呼ばれます。小さい頃、おなじことが、自分の周りでも起きてないでしょうか。

「あの子は落ち着きのない子だ」という、先生からレッテルを貼られたことはありませんか。その後、小学校時代の6年間、ずっと、担任の引継ぎでもそのレッテルが引継がれていたら、わたしたちも一種の「ゴーレム効果」じゃないでしょうか。

学習効果は落ちます。これって、損じゃないでしょうか。こうなったら、自分で、自己暗示をかけていくしかないでしょうか。それが、自家ピグマリオン効果の野望です。あと、周りに自分を信じてくれているひとの存在があるひとは、それって、幸せという状態だと思います。

脳の研究も進んできたので、自分で自己暗示をかけることは、可能なのです。だから、絶望しないでください。

自家・予言の自己成就

「予言の自己成就」とは、根拠のない噂や思い込みでも、人々がその状況が起こりそうだと思って、信じて、行動することで、事実ではなかったはずの状況が本当に実現してしまうことです。

アメリカの社会学者ロバート・K・マートンが提唱しました。ネガティブではなく、ポジティブな予言の自己成就を生み出すサイクルです。わたしたちも取り入れませんか。そんなことができたら、それは、できていない自分よりもよいのではないでしょうか。

この本では、自分との対話に重きを置いてみなさまがハッピーになれるトリセツとなればと思っています。

※本記事は、2022年2月刊行の書籍『発達障害のための現代コミュニケーション学』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。