【前回の記事を読む】「なぜ学校に行くのか?」と子どもに聞かれたら何と答えますか?

LESSON.1【私たちはなぜ学校に行くのか?】

世に広まる名作はすべて「誰を仲間にするか」に重点を置いています。「誰と」に価値を見出せれば、学校の存在意義が浮き彫りになっていくのです。あなたにピッタリの「誰」を見つけるためには学校が必要なのです。

ちなみに、お店の接客でも同様のことが言えます。接客レベルの低下に伴い、AIに仕事を奪われるのも時間の問題になっている昨今、コンビニ一つとってもおもてなしの心を持ち合わせている店員さんとはなかなか出会うことができません。今まではどのコンビニに行くかの基準が「近いから」だったり、「おにぎりが美味しいから」だったりしたわけですが、これからは接客の質が高いコンビニに人が集まるようになります。何を買うにしても、無愛想な店員さんより、笑顔のステキな明るい店員さんから買いたいと考える人が増えてきます。

何を買うかではなく、誰から買うかが基準となる時代がそこまで来ています。これがどの業種でも起こりうる「誰革命」というものです。「誰」に価値を見出すことは、学校だけではなく社会全体に広がっていきます。

学校で見つける「気の合う仲間」とは?

皆さんが学校に行くのは、何を学ぶかよりも誰と学ぶかが重要だからです。学校で気の合う仲間を見つけて学ぶことができるとベストな環境と言えます。

ここで1つ重要なことを確認しておきますが、「気の合う仲間」とは、性格の合う、合わないではなく、やる気の合う、合わないのことです。ここを間違えないようにしないと、自分にとって居心地のよい仲間とだけ一緒にいるようになります。それでは成長できません。「ぬるま湯の中の蛙、熱湯を知らず」となってしまいます。私たちは、熱い湯に飛び込むダチョウにならんといかんのです。そのためには性格ではなく、やる気の合う仲間を学校で見つけるのです。

やる気の要素は2つあって、1つ目がやる気の「熱量」です。目標に向かってどれくらいの熱量で向き合えるかはダブルスを組む上で重要です。熱量に差がありすぎると、ダブルスに亀裂や歪みが生まれやすくなるので、熱量が合う人を見つけたほうがよいです。

2つ目はやる気の「方向性」です。同じだけの熱量を持っていたとしても、目標を達成する上での方向性がズレていると上手くいきません。いくらやる気があって野球が大好きな2人がいても、1人が甲子園出場を目指して、もう1人が生涯スポーツとして野球の楽しさを広めていきたいという方向性では、お互いの個性が生かされません。学校では同じ方向性で喜怒哀楽を共有できる人を見つけてほしいと思います。

同じだけ熱量があって、同じ方向を見て学習に取り組める仲間がいれば、1人1人の個性はさらに輝き、深みを増します。皆が嫌いな勉強も楽しくて楽しくて仕方がなくなります。気がついたときには学ぶ楽しさの虜になっているのです。

最高の仲間を見つけるためには学校が必要なのです。やる気の合う仲間を見つけることができれば、皆さんの人生は燃えたぎること間違いなしです。さあ、今日も学校に行ってこい。