審判な日々

審判初め

今年最初の審判は、小学6年生を対象としたフットサルの練習試合でした。うちのチームは小学6年生が揃わず、小学5年生のヘルプを入れた編成チーム。対戦相手は「OJAユナイテッド」。

同じ地域の自転車で移動できるホームのチームで、ほぼ毎月練習試合をしています。うちのチームはちょっとゆるめ、対戦相手チームはまあまあ強いチーム、と言えばよいでしょうか。どちらのチームに対しても失礼かな?

でも、どちらのチームも良いチームです。何よりも選手たちがサッカーが好きで、楽しそうにプレーします。おかんは、相手チームのコーチと交互で十分間のゲームの審判を行いました。一人審判で要所要所だけきっちりこなしていきます。ゲームの監督は、小学6年生担当のコーチが担当し、おかんは審判三昧でしたが、今年初めの練習としては十分でした。

うちのチームは全然勝てないんですけど、子どもたちは心が折れない。それが良いところなんですね。そのおかげで、全然得点できなかったのが、最後には得点できるようになってきました。審判をやっていて、見えることって多いのです。

選手の気持ちの動き、足の動き方、疲れたときに雑になるポイント。うちのチームだけでなく、相手チームの動きも見えます。というか、見えるようになるのが審判として成長するポイントで、ゲームの動きを監視できるようになるのです。

自分自身の審判を振り返ると、本日はファウルを取ったときに、所定のシグナルをきちんと出せたところが良かった。普段は慌ててしまって直接フリーキックのシグナルをきちんと出せないことが多いので。帰宅後、疲れて30分ほど、うとうとホットカーペットの上で眠ってしまいましたが、良い審判初めになったと思います。

初めてのシンクロ季節は卒業シーズンを迎え、小学6年生の卒業記念フットサル大会がありました。いままでおかんの審判に付き合って、育ててくれた選手たちに感謝の気持ちを込めて、この大会の審判はおかんが担当したいと思っていたので、そのように配慮してもらいました。

卒業記念大会で彼らが勝利して、勝ちチームの審判として主審の笛を鳴らすのは、おかんのなかで憧れていることの一つ。選手たちは、ここを勝てば1位通過というチームには残念ながら負けてしまったのですが、他チームにはきちんと勝てたので、おかんの夢が叶いました。その上、審判としても、とても充実したものになったのです。

おかんが主審をしたときは、大会主催委員の審判部の偉い人が副審だったのですが、ちゃんと最初に挨拶をして、「いたらない点があるかもしれませんが、頑張って走りますので、私が間に合わないことなどありましたらフォローをお願いいたします」と相手をリスペクトした上で、コミュニケーションをとるよう心掛けました。最初に調子を合わせないとアイコンタクトなどもなかなかうまくいかないのですが、今日は絶好調。

出だしで、おかんが気おくれしてファウルに迷ったところもあったのですが、副審の方がズバッとファウルを出してくれたので、そこから調子が出てきました。後半は、おかんも迷わずファウルを出すべきところでは出して、よく走るチームに合わせおかんもうまくステップを使って走り、対角線審判法で相手と動きを合わせて、ゲームをコントロールしました。

片方のチームに体の使い方が荒い選手が多かったのですが、後半の中頃だったか、相手の動きを止めようとしてファウルをした選手を見た瞬間、「ピィーッッッ」「ピィーッッッ」と主審のおかんと副審の方が同時に笛を鳴らして、そして同時にファウルサイン。対角線に、鏡合わせのように前方に伸ばした腕と横に示した腕の角度と伸ばし方も同じ。

あまりにタイミングも動きもソックリなので、まるでアイスダンスのペアみたいでした。(もう息ぴったり!)と言えば良いのでしょうか? おかんにとっては審判を始めてから初の経験で、何かゾクゾク~ッとした快感が走りました。お相手の方も、いつ見てもポーカーフェイスの方なのですが、その後めっちゃ楽しそうに審判していました。

卒業記念フットサルで主審ができるという憧れを叶えてくれた選手たちに感謝の日ですが、それはある意味、おかんのなかでは予定していたことで(きっと勝ってくれると思っていたので)、それとは別に予想もしなかった楽しさが与えられるなんてね……。

「サッカーって、審判って、最高!」まだまだ年なんて取ってられないよ。

※本記事は、2020年6月刊行の書籍『グリーンカード “おかんコーチ”のサッカーと審判日記』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。